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渋谷雄治

渋谷_L
工場改革の基本姿勢
1.私は、いつも、動機付けのことを考えている。人が自分の力を出すには、出してみたいという思いがなければならない。私たちの工場改革の活動(コンサルティング)で、一番の意味ある活動は、その動機を持ってもらうような働きかけだと思っている。その動機付けができないのなら、工場改革が行われたといっても、見せかけだけだ。
2.私は、いつも指導する立場で登場するのだが、指導・非指導という関係は、支配・従属という関係ではなく、支え合うという関係であると考えている。そういう関係こそが、人として健全な関係なんだと。
3.私は、現場にいる人たちの知恵が大事だと考えている。私たちは、その知恵を引き出す役割を果たすのだ。
4.私は、小さな問題であってもおろそかにしないようにしている。とかく、「そんな小さな(大きい小さいという評価はだいたいが金額的な意味あいで言われるのだが)ことに関わらずに、もっと大きなことに取り組もう」という誘導が「コンサルタント」によってなされるが、私は、発生・発見した段階でその問題が小さくても、どんな重い意味を持っているかは簡単には評価できないものだと考えているからだ。


 
 

略歴

山形県鶴岡市生まれ
羽黒工業高等学校(機械化)卒業
車体工業(株)、いすゞ自動車にて自動車の組み立て現場・生産技術関連部署を歴任。
この間、各職場における自主研活動に直接参加し、その後指導的立場にて20年間を過ごす。本物の自主研活動、本物の現場力を追求している。

コンサルティング実績と方法論の一端

【三現主義】
生産管理において「三現主義」ということが言われる。三現とは「現場」、「現物」、「現実」で、三現主義とは「現場・現物・現実を重視すること」と説明されている。
皆さんも、よく耳にすることだと思う。特に、製造業向けのテキストに書かれており、そのほか、営業でも、経営管理でも使われる。その言わんとするところは、「ものごとを解決するには、抽象的な理論ではない、現場にこそ問題があるのだ、現場で現物にあたれ」「中小的な空理空論でなく事実・データで判断せよ」「現場を見よ、現物を見よ、現実を見よ」というのがそれである。
だが、それは、わかったようでなかなかわからない。現場と現物は、なるほど、具体的である。が、「現実」とはなんだろうか?
学者やコンサルタントの方々はいろいろと言うている。
たとえば、「現場で、現物を見て、現時点で解決する」と言う人。この人にとっては「現実とはその時点のこと」なのだ。
別の方はこういう。「現地に出むいて現場に立ち現物を手にしながら現実を把握する」と。この人にとっての現実とは何だろう。
こんな言い方もある。「三現主義とは、現場に行って、現物を観て、現実を知る」と。
だったら、二現主義ではないか。
現場現物を確認すれば現実が描ける、と。
こういう解説を聞いて、指導現場で指導される人はどういう反応を示すのだろうか?
そんな解説を実は私たちも長年聞いてきた。わかったようでわからない。
しっくりこないと、どうしても、次に進めないのは、実は、現場の我々なのだ。
このわかったようで実際はわからない三現主義を丁寧に現場で解説し、納得の上で、安心して改善の方向を定めて行こうとするのが、コア流のやり方。
そんな話をじっくりとやってみたいと思っている。

2Sが基本

工場改革にはいろんな入口がある。だが、私たちは、ほとんどの場合、2Sから入る。2Sができていないところで、在庫削減だのリードタイム短縮だの、抽象的な課題に取り組んでも無理だからだ。2Sを徹底する、しかも、自分たちが、周辺の部署の課題までも取り上げて協力して解決するようになってくると、俄然、成果が出てくる。間材が乱雑だ、もっと整理せねば、という具体的な課題があったとする。床のペンキ塗り、棚の清掃、サイズ表示の工夫、不用品の廃却などの即効的な課題が解決しても、さらに徹底していくことを狙う。そうすると、隠れていた問題がさらに浮かび上がってくる。図面の精度の問題がある、生産管理部の数量計画に問題がある、発注点が高すぎる、買い方の工夫が要る、仕入先の事情もあるだろう、等々、みんなの意識の底にあったものが出てくる、だが、もちろん、「それはもう我々には無理だよ」という声も出る。だが、そういう声が出てからが、勝負だ。それを突破していく、それを突破していくことによって、工場改革が広がり、より経営レベルの高いところの問題までも解決することにつながる。そのやり方は時間が多少かかる。だが、それしか、本当に、日々改善を定着させる道がないのも確かだ。
私の工夫=一歩踏み出すために促すことばを少々。
「ありたい姿は何か、イメージしようよ」
「目標を定めようよ」
「それ、いつ完了させるの?はっきり、決めようよ」

趣味はスキー

1982年より、全日本技術員連続認定を受けている。いすゞ自動車スキークラブ会長・顧問歴任。 神経を使うコンサルティングの合間を縫って、クライアント先の仲間と臨む山スキーのだいご味。このために仕事をしているのかもしれない!